お疲れ様です!


すっかり暑くなりましたね…


現場隊のみなさんは、熱中症に気をつけてください!

 

さて、第三回目の勉強会では消火戦術について、改めて勉強しました。

 

 Jレスキューや近代消防などには、各本部で研究した新しい消火戦術がバンバン載っていますが

 

ここでは基本的な戦術について考えてみます。

 

ぶっちゃけ、うちの本部では基本こそ必要なので、そのおさらいですね…。

 

今回も長くなるかと思いますが、最後までお付き合いください(^^)

 

 

 

 

 

【消火戦術について】

 

さて、改めて消火戦術とは何か。

 

さっそくGoogle先生に聞いてみましょう!

 

 

 

消火戦術ガイドブック (イカロス・ムック Jレスキュー消防テキストシリーズ)

消火戦術ガイドブック (イカロス・ムック Jレスキュー消防テキストシリーズ)

 

 

…本のオススメされました(・ω・)

 

みなさんは持っていますか?


はたまた署に置いてあるでしょうか?


ぜひ一度は読んでみてください(^^)

  

ということで、今回はさすがのGoogle先生でも回答はありませんでした。

 

ではでは改めて、消火戦術とは何か。

 

もう読んで字のごとくです。

 

“火を消す戦術”のことですね。

 

まさに火災と戦う術というわけです。

 

ではその消火戦術、どのような方法があるでしょうか?

 

 

 

 

【基本的な戦術】

 

今回の勉強会では建物火災の戦術について話したので、そのとおり進めます。

 

 

①挟撃戦術

 

読んで字のごとく、火点を挟み撃ちにして消火する戦術。

 

出火建物の両サイドに筒先を配備し、挟み撃ちにする方法です。

 

 

②包囲戦術

 

たぶん消防で1番メジャーな戦術。

 

出火建物を包囲して筒先を配備し、四方から消火する方法です。

 

 

③一拠集中戦術

 

とにかくたくさんの部隊で一気に消火する戦術。

 

本来は統制が取れたからこうなるものだけど、逆に統制が取れてないとこうなる。

 

 

上記いずれの戦術においても、

 

放水側の隊とその反対側となる隊の連絡が必須です。

 

一方から放水すれば、その反対側に煙がながれることはもちろん、

 

放水によって建物の破片などが反対側に飛んでくることも考えられます。

 

また、火点を飛び越えてお互いに水がかかってしまうなんてこともありえるので、各隊の統制は重要です。

 

各隊の統制については、活動波無線を使うことで可能となります。


勉強会では話しましたが、


無線運用訓練なんかさておき、とにかく現場で無線を飛ばすことが大事です。


どんな言葉が伝わりやすいか

見えないことをどんな風に伝えるか


とにかく試しにやってみてください!


と言った手前、責任を取りたいのですが…


所属が違うとそうも言えないのです(;ω;)


だから自己責任になってしまうけど、


とにかくやることが大事です。


現場ほど勉強になることはないので、機会があれば実践してみてください(^^)!

 



…ということで、この他にも各消防でいろいろ研究され、体系化された戦術もありますが、

 

基本的にはこの3つの方法が主流かと思います。

 

ありきたりで基本中の基本の戦術ですが、

 

各隊の統制が取れ、的確な防御態勢が整った時

 

これ以上ない素晴らしい戦術になります。

 

決して時代遅れなんかじゃないと思います。

 

ただし、統制が取れて的確な指示があった時にのみ、かもしれませんが…

 

その辺はまた今度、指揮隊のことについて書こうと思います。

 

さてさて、次はここ数年で話題になっているスポット注水について考えてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

【スポット注水って何?】

 

消防職員であれば、一度は聞いたことあるかと思います。

 

スポット注水。

 

それではスポット注水とは一体何なのでしょうか?

 

今回もGoogle先生に聞いてみましたが、これという答えは出ず…

 

あまりにも専門的過ぎますもんね。

 

ではでは、知る限りの知識で説明します。

 

スポット注水とは

スポット注水とは、噴霧注水で火災室の燃焼温度を下げて消火する方法。

もともとはフラッシュオーバーを回避するための方法だった。

現在では、少量の放水で効率よく消火できる画期的な戦術になっている。

メリットは、少量の水で効率よく消火できるため、水損の可能性が低くなることや、隊員の負担軽減に繋がる。

デメリットは、噴霧注水のため、霧状の水が蒸発したときに発生する気化熱によって熱傷の恐れがあることや、やり方を間違えると部屋全体が高熱の水蒸気に包まれてしまうことが挙げられる。

 

水が蒸発する気化熱の力をうまく利用して消火ではなく、冷却するということですね。

 

前にYouTubeで見た映像では、部屋の隅に向かって、かつ壁をバウンドさせるように放水していました。

 

こまめにシャットするのもポイントでしたね。

 

噴霧状にすることで、細かい粒子となった水の1粒1粒が蒸発することで、たくさんの気化熱が発生し、どんどん部屋の温度が下がってくる、というのが理論らしいです。

 

…というわけで、スポット注水を簡単に言うと、

 

噴霧で冷却!

 

ってところでしょうか。

 

ただしこのスポット注水、先述したように

 

熱傷の危険性があります。

 

また、屋内進入していることが前提みたいな部分もあるので、

 

ちゃんと理解した上で実践できたほうが良いですね。

 

ところで、“屋内進入”について、各所属ではどのように解釈しているでしょうか?

 

うちの本部の管轄は、まだまだ田舎で、まだまだ木造家屋ばっかりです。

 

そうなるとやはり屋内進入は厳しい…

 

とはいえ、駅前には小さいながらもビルが建っているから、一様にはそうも言えない…

 

さてさて、どうしたものか。

 

次のセクションでちょっと考えてみます。

 

 

 

 

【屋内進入する?しない?】

 

消防業務エッセンシャルズ

消防業務エッセンシャルズ

 

 

みなさんはこの本読みましたか?

 

ちなみに筆者は意識高めで買ってみたものの、ページをめくるのが面倒になり挫折しております。笑

 

実はこの本の内容、近代消防やJレスキューでも抜粋して掲載されています。

 

もし良ければ探してみてください(^^)

 

というわけで、なぜこの本を出したかというと

 

消防隊の考え方も欧米流になってきているなぁ

 

と、感じることが多々あるからです。

 

例えば先に書いたスポット注水なんかも、元々は海外のコンクリートやレンガで作られた家で効果を発揮しているわけで、

 

日本の主流である木造住宅とは、そもそも環境や状況が違う訳です。

 

ここは良く考えなくてはいけないポイントですよね。

 

特に屋内進入をする・しないの判断は、ここが重要になります。

 

海外では屋内進入して消火するのが、ほぼ当たり前です。

 

なんせ建物の構造がコンクリートや鉄骨ですから、当然外から水かけても消えるわけがない。

 

そのため、彼らは屋内に進入して火点を直接叩くわけです。

 

めっちゃ効率良いし理に適ってますよね。

 

それでもって当然ながら、屋内進入した際のトラブル対処方法や、緊急時の対応方法などを熟知しています。

 

日本でいう消防学校で一番最初に習うそうですよ。

 

その辺も考え方がスゴイですよね!

 

 

それでは日本はどうでしょうか?

 

そもそも日本と海外では家の構造が違うということは知っての通りかと思います。

 

今でも日本の住宅は木造が主流ですが、家の造りもどんどん改良され、地震に強い家などがどんどん開発されています。

 

今では日本の住宅の半分近くが非木造、つまり鉄筋コンクリートや鉄骨造だそうです。

 

http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2013/pdf/nihon02-1.pdf:title

 

それでもまだ半数は木造住宅なわけです。

 

ましてウチの管轄は田舎です。

 

田舎に行けば行くほど木造ばかり…

 

そうなるとやはり、屋内進入して消火するというのは、あまり現実的ではないかと思います。

 

木造住宅の場合、屋内進入するにはかなりのリスクがあります。

 

もちろん、非木造住宅でもリスクはありますが、それにしても木造はリスク半端ないかと。

 

特に木造住宅の場合、建物倒壊のリスクが一番の懸念材料かと思います。

 

また、本当に要救助者がいるのか、情報が正しいのか、ということもリスクの一つかもしれません。

 

 

つまり!

 

日本と海外では建物の構造が違うだけでなく、

 

それによるリスクも全然違うということです。

 

そしてさらには、これらのことによる屋内進入に対する考え方も全然違うという、

 

もう本当にそもそも論です。笑

 

ということで、もし筆者が隊長だったら、

 

火災初期で確実に要救助者がいるとわかっている場合じゃないと、隊員を屋内進入させないと思います。

 

非情かもしれませんが、

 

自分の身を守れてこそ、誰かを助けることができると思っています。

 

だからもし筆者が隊長だったら、そう判断するかもしれないと思っています。

 

みなさんはどうでしょうか?

 

まだまだ隊長には程遠いと思っている人も、

 

もし自分が隊長になったら

もし隊員として隊長に命令されたら

どんな判断をし

どんなことを思うでしょうか。

 

答えは出ないかもしれません。

 

でもみんなで一生懸命考えてみましょう(^^)

 

 

 

 

【おまけ】

 

まとめ前におまけです。

 

前のセクションでは、建物の構造についてちょっと書きましたが、

 

耐火と準耐火について、違いがわかりますか?

 

と書いたものの、正直ものすごく曖昧に捉えてました。

 

偉そうに書けるような頭ではないですが、おまけとして書いていきますね。

 

耐火建築物とは

主要構造部が耐火構造であるもの又は耐火性能検証法等により火災が終了するまで耐えられることが確認されたもので、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸等を有する建築物のことをいう。


準耐火建築物とは

耐火建築物以外の建築物で、主要構造部が準耐火構造又はそれと同等の準耐火性能を有するもので、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸等を有する建築物のことをいう。つまり耐火建築物であれば、全て準耐火建築物であるということ。

 

私たち消防士が活動する上での安全性を確保してくれている基準みたいな感じですね。

 

参考にしたサイトのリンクを貼っておくので、確認してみてください。


http://www.howtec.or.jp/smarts/index/86/:title

 

なんでこんなこと書いたかというと、

 

平成30年3月に建築基準法の一部を改正する法律案とやらが、国の方針で決定されました。

 

簡単に言うと、

 

今の建築基準法は厳しいから建物建てづらい!ちょっと規制緩和するから、もっと建物建ててくれ!

 

みたいな感じです。

 

ということは、です。

 

耐火・準耐火の基準も変わってくるということです。

 

つまり安全性の基準も緩和されさちゃいます

 

それじゃ火災現場で活動する消防士の安全が確保できないだろ!

 

ということで、全国消防長会の偉い人たちが

 

規制緩和してもいいけど、現場活動する消防士達の安全確保も考えてくれ!

 

と、要望しています。

 

答えはこれから出るようなので、これからも注目していくべきことですね。


特に予防に携わる職員は要チェックです!


全国消防長会報に掲載されているので、見逃さずにチェックしてください!!

 

 

 

 

 

【まとめ】

 

今回は消火戦術について勉強しました。

 

改めて書いてみましたが…

 

ブログじゃ書ききれない。

 

やっぱり教科書をまとめた先人達は偉大ですね。

 

というわけで、

 

新しいことも大事ですが、やはり基本ができてこそだと思います。

 

いろいろ考えられた戦術は本当に素晴らしいものばかりです。

 

けれど、だからといって今までの戦術が悪いわけではありません。

 

また、新しいものも古いものも、それぞれに“適した現場”があります。

 

そこを理解した上で対応していかなければなりません。

 

屋内進入についても、正直永遠の課題だと思います。

 

これもまた結論の出ないものです。

 

もし自分が命令を下す立場だったら…と、考えるきっかけになればと思います。

 

そして最後に書いた建築基準法の一部改正について、これからその動向をよーくチェックしなければなりません。

 

法律は難しいけど、頑張ってチェックしましょう!

 

 

 

今回もだいぶ長くなってしまいましたが、

 

最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)

 

それではまた(^^)

 

 

 


消火戦術ガイドブック (イカロス・ムック Jレスキュー消防テキストシリーズ)

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