お疲れ様です。
第4回自主勉強会の内容をまとめます!

今回は急遽内容の変更となったため、正直ちょっと薄い内容かもしれません…(・ω・)

その辺は目をつぶっていただければと思います。

それでは早速まとめていきます。





【飛行機の構造】

もう本当にそもそもです。

みなさんは飛行機の構造を知っていますか?

何でできていて、どんな風に作られているか?

私が救助隊だった頃、

飛行機はエンジンカッターじゃ切れないからな!

なんて言われてきましたが…

じゃあ何でできているのかと。

航空機災害とは、なんて語る前に、ちょっと調べてみましょう(^^)




①飛行機の材料

飛行機は一般的に、約20年間で最大6万回のフライトが安全に行えるように設計されています。

それに耐えうるものとして、軽量かつ強度抜群のアルミニウム合金が使われていることが多いようですが、

最近では技術がどんどん進化して、

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)

が主流になりつつあるようです。

…だから何って話ですが、これ、救助するときに重要です。

車と同じで、開口部がない場合、何かしらのツールを使って開口部を作らなくてははなりません。

その場合、機体の材料を知っておかないと危ないのは、なんとなくイメージがつくかと思います。

ではこの2つの素材、どんな素材なのか調べてみましょう。



◎アルミニウム合金◎
アルミニウム合金は高い強度を持つ反面、溶接や溶断は特に難しく、用途変更に応じた改造や、破損の際の修繕は鋼などに比べて困難である。



◎炭素繊維強化プラスチック(CFRP)◎
いわゆるカーボン樹脂​のこと。釣竿やゴルフクラブのシャフトにも多く使われている。最近積載されているトビもこれ。




どうでしょうか?

それぞれの素材について、なんとなく理解してもらえましたか?

この2つの素材、共通するのは

エンジンカッターでは歯が立たない

ということ。

エンジンカッターは性質上、

“切る”のではなく、どちらかというと“研磨”して切断するものです。
※エンジンカッターの概要は、また別の機会に。

つまり!

アルミニウム合金もCFRPも、エンジンカッターの性質上、めっちゃ厄介な素材ということです。

アルミニウム合金は溶接や溶断が難しいことから、そもそもエンジンカッターで切断できないし、
CFRPはエンジンカッターで竹を切ろうとするようなもんです。

だからもし、飛行機が墜落するようなことがあって、開口部を作る必要があるときに使う資機材としては、

エンジンカッターは無駄です。

飛行機の機体は、アルミニウム合金またはCFRPで作られていて、エンジンカッターじゃ手に負えない。

覚えておきましょう!




②各部の名称

別に知らなくても問題ありません。

個人的にですが、

活動する上で専門用語を使うのは、ただのカッコつけだと思っています。 

だってみんなが理解できなきゃ、ベストな活動はできませんからね。

誰が聞いてもわかる言葉で、誰が聞いてもわかるように指示をする。

これが本当に基本だと思います。

…話が逸れました。

上で書いたことはあくまで基本です。

ですが、航空機災害は社会的にも大きな影響がある災害なので

多くの関係機関が絡んできます。

その時にはきっと

各機関の専門用語バンバンです。

その時にある程度の名称を知っておくと良いかもしれません。

参考画像を貼っておくので、ちょっとした知識程度に見ておいてください。

IMG_7394


ちなみにですが、航空機事故のように多機関が集結して活動を行うような場合は、

インシデント・コマンド・システム(ICT)

という、他の組織同士でもいろいろな情報を共有できるような“現場指揮システム”が活きてきます。

日本にはまだ導入されていないシステムなのですが、

これができたら航空機災害への対応力はものすごい勢いで向上するはずです。

それでもって、このシステムをうまく応用して、エマルゴトレーニングとかで訓練できれば良いのですが

まだまだ先の話になりそうです…(´・ω・`)

参考までにリンク貼っておきます。




③燃料

車の事故と同様、事故が起きた時に気をつけなければならないのが

燃料です。

車であれば、ガソリンですね。

では飛行機は何か?

飛行機の種類にもよりますが・・・

答えは“軽油”です。

正確には航空用に作られている「ケロシン」と呼ばれる燃料とのことです。

この「ケロシン」と呼ばれる燃料は、低温下でも凍らないという性質を持っているため、

高度1万メートル以上を飛ぶ飛行機にもってこいというわけです。

また、軽油は安価であり、かつガソリンほど揮発性がないため危険性が低いとされています。

ではその燃料、どこに積んでいるか知っていますか?

答えは、

主翼の中&胴体中央部付近

です。

そう、翼の中に燃料タンクがあるんです。(結構有名な話なので知っていたかもですが・・・。)

理由は航空力学が絡んでくるらしいので、知りたい人はぜひ検索してみてください。

参考までにリンクを貼っておきます。→https://latte.la/column/100220799



【航空機災害の種類】

一口に航空機災害と言っても、いろいろなパターンが考えられます。

例えば…
  • 航空機火災
  • 乱気流
  • 墜落
  • 緊急着陸
  • オーバーラン
  • テロによる爆破
などなど。

他にも想定される災害はあるかと思いますが、

どの場合の航空機災害であっても

社会的に大きな影響を与える災害

であると、言えるでしょう。

そしてさらに共通して言えるのは、

初動こそ、それぞれが特殊事案かもしれませんが、

初期対応の後は集団救急事案になる

ということです。

航空機災害でキーとなるのはココです。

初期対応で、救助隊としてあるいは消火隊として活動していた部隊も

ある程度の初期対応が終わった後は

集団救急事案への対応に追われることになります。

つまり!

航空機災害という特殊災害に臨むだけの知識、技術は、当然ながら必要ですが、

それと同じかもしくはそれ以上の

集団救急に対する知識、技術を持ち合わせる必要があるということです。

…と書きましたが、

やはり大事なのは初動です。

ではその初動、なにがキーポイントになるのか考えてみましょう(^^)






【航空機災害の対応】

航空機災害が発生した場合、私たちの街では

地域防災計画


航空機事故緊急活動計画

に基づき、多くの関係機関が一斉に動き出します。

地域防災計画は、各市町村により策定されている防災計画のことで、

航空機事故緊急活動計画は、空港会社が策定した航空機事故に備えた活動計画のことです。

もちろん、その中に消防も入っています。
(ただし他の協定等もあるので、消防の場合、そちらが優先になるのかもしれません。)

そしてそれぞれの機関が、それぞれ決められた役割をこなすため、現場へ向かい活動する訳です。

では

そこでキーとなる“初動”とは何か。

それは

情報収集だと考えます。

「いや、そんなんわかってるよ!」

という声が聞こえてきそうですが…

じゃあ実際の現場で情報収集して、それを処理し、各隊へ周知し、活動の統制がとれていますか?

って話です。

どうですかね…?笑

ウチの情報収集のやり方は、初期にも関わらず情報全部寄こせ!的な感じです。
(個人的な主観をかなり含んでいます。)

発災当初は、どこの部署でも混乱し情報が錯綜していることが想定できます。

そこでこちらから、“詳細の”情報が欲しいなんてのはナンセンス過ぎます。

ということで、私の考える情報収集とは

その時々に応じて必要な情報を得る

ということです。

初動の段階で必要な情報は何でしょうか?


火災であれば、
何がどれくらい燃えているのか
逃げ後れ者がいるのかいないのか


乱気流であれば、
何人負傷者がいるのか
何番スポットに到着するのか
乗客は何人なのか


墜落であれば、
どこに墜落したのか
旅客機なのか貨物機なのか
負傷者はいるのか


などなど…。

初動対応に必要な情報というのは、ほんのひと握りでOKだと思います。

本当に必要な情報を収集することこそ、初動では一番大切だと、私は考えています。

初動に必要な情報を得るからこそ、現場での活動方針がバシッと決まるわけですからね(^^)

そして当然ながら、時間が経過するにつれ、必要な情報も変化していきます。

情報は生もの

と言われているくらいです。

その時々に必要な“旬な情報”を得られるように、

今はどんな情報が必要なのか

しっかり判断できるようになりたいですね(^^)



というわけで、みなさんは航空機災害の対応、何が重要だと思いますか…?







【もし空港外で発生したら】


上で書いた空港会社が作った、緊急活動計画。

実はこれ、空港内で発災した時の対応のみが策定されています。

それでもって、定期的に開催されている

エマルゴトレーニング

これも空港内で発災した場合の想定がほとんどです。

ではでは、航空機災害は空港内でしか発生しないのかと。

もちろん、そんなことはありません。

では空港外、市街地で発災した場合は、どう対処するのでしょうか?

…ということで

空港外で発災が予想できるのは、

航空機の墜落事故

ですね。

むしろこれだけかもしれません。

では墜落事故の時、どのようなことが予想され、どのような“初動の情報”が必要でしょうか?

例を挙げてみましょう(^^)

  1. どこに墜落したか
  2. 旅客機か貨物機か
  3. 火災は発生しているか

初動に必要な情報としては、これくらいでしょうか?
(勉強会ではこの他にも挙がりました。)

そしてこれが以下のようにリンクしてきます。

  1. 現場の把握と部署位置の選定
  2. おおよその傷病者数の把握と活動方針の検討
  3. 消火活動の有無及び二次災害の危険性の把握

こんな感じでしょうか?

もちろん、この他にも考えられることはあります。

その辺については、ぜひ各所属で話してみて欲しいです!

そして、先ほども上で書きましたが

どの形態の災害においても、初動が終わった段階で集団救急事案へと変化します。

初動で別の動きをしていた隊も

いずれ必ず集団救急事案への対応に追われることが予想できます。

それに加えて空港外の場合、

誰が立ち入りを規制するのか
どこを活動拠点とするのか
どこから警戒区域とするのか

などなど、先着隊あるいは後着隊として、

規制線&警戒線の設定だけでも、めちゃめちゃ大変になることが簡単に予想できます。

当然ながら、前もって決めておくことなんかできません。

その時、その場所で判断し、決めるしかありません。

しかもこれが決まらないと、

活動動線が決まりません。

これはなかり致命的です。

エマルゴトレーニングに参加したことがある人はわかるかと思いますが、

動線を確立しないと現場は混乱します。

流れができないと、みんながみんなやりたい放題になってしまいます。

ましてや他機関が絡む大災害。

混乱どころか、きっと大パニックです。

そうなった場合、消防隊として何がキーポイントになってくるのか。

機関員の人、隊員として活動する人で、きっとそれぞれ考えがあると思います。

いい機会です。

各所属で話し合ってもらえるといいなぁ、と(^^)





【まとめ】

今回は急遽でしたが、

「航空機災害について」やってみました。

正直なところ、私自身改めて勉強させていただきました!

かなりハリボテの部分もありますが、

これを機に話し合うキッカケになればと思います。

国際空港を管轄に持つ消防本部として、しっかり考え、しっかり向き合わなければならないことです。

ラグビーワールドカップやオリンピックは人ごとじゃありません。

ありえないような災害が起きる可能性も十分あります。

その時に備え、自分の身を守るためにも、後輩たちを守るためにも

少しずつでも勉強しましょう。

※ウチの組織は部下を守ってくれませんよ!

そして勉強したことを後輩たちに伝えていきましょう(^^)

それが波及していけばきっと、20年後には少しはいい組織になっているはずです!

その為の第一歩を、この勉強会で、みんなで踏み出したいですね!



第5回勉強会は11月にしようと思います。

10月クッソ忙しいので(;´д`)

講師次第ですが、やれれば「機関員とは」を

やれなければ「特殊災害について」、誰かにお願いしようと思います。

またアナウンスしますね(^^)!

長くなりましたが、今回も最後まで読んでもらい、ありがとうございました!